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WEBときどき人事

渋谷のITベンチャーで働く元人事、現メディアのディレクションにいきる僕が日々学んだことをメモするお

学歴差別反対という不毛な主張。成功の鍵は市場の選択にある。

 ねえ知ってる?

ワタナベ もちろん。ボブ・ディランの「激しい雨」について語らせたら地球をぐるっと一周回っても僕より詳しい人はいないと思う。

 違うわよ。女性はイケメンが好きだってこと。 

ワタナベ え・・・?で、でも内面とか性格とか大事じゃん!

学歴差別!イケメン差別反対!

今日から就活が正式に解禁になったようだ。

そしてこの時期になると「A大学でエントリーすると説明会の空席があるのに、B大学だと満席で表示される!」とか「試しに同じ内容のESを違う大学名で書いたら通った!」とか夏のおわりに蝉が一生懸命自分の存在を証明するかのように、黒ずくめの男たちが声高に主張しはじめる。

ただその本質を男女の関係に当てはめて考えると、「イケメン差別反対!なんでイケメンがデートに誘うとOKなのに、俺が誘うと忙しくて空いてないって言われるんだ!」と苦情を申し立てていることと変わらない。面白いので誰かイケメン好きの女性に上記メッセージを送ってみてほしいくらいだ。

誤解のなきよう書いておくと筆者は学歴差別には反対であるし、イケメン差別にも猛反対である。

ただ次の2つの理由で学歴差別という主張ほど不毛なものはないということだ。

①特に大きい企業は学歴差別をしたいのではなくするしかない

学歴差別反対といくら叫んでも何も変わらない。

 

┃①シグナリング効果としての学歴

これは自明だと思うので長々と説明しないが、書類選考がある大企業で数万人の学生がエントリーしてくれたとしよう。学歴が書類上では一番わかりやすい自身の価値なのだ。銀行だって融資の条件に所属企業を見るし、出会い系のサイトだって年収や職業を書かせる。出会い系サイトの「自分は優しい性格です。」という男性と「職業:医者」というキーワードの男性がいたら間違いなく後者のほうが人気なのと一緒だ。(詳しくは後述)

このあたりは就活生からお金をとって資本市場使えばOKじゃね?そんじゃーね!

というミラクル解決法をちきりん氏が提唱してくれている。

d.hatena.ne.jp

┃②就活市場の中心で学歴差別を叫ぶこと

大人の世界で良く言われることだが、自分と未来と行動は変えられる。でも他人と過去と思考・感情は変えられない。学歴差別があるという事実は残念ながら変えられないほうに位置する。どうしても学歴差別反対を語りたいなら、Barにでもいってビートルズノルウェイの森を聞きながら「僕は学歴差別にひどく混乱している」とウォッカでも飲みながら言ってみるといい。 ミドリみたいな女子に怒られないことを祈る。

あなた頭おかしいんじゃないの?英語の仮定法がわかって、数列が理解できて、マルクスが読めて、なんでそんなことわかんないのよ?なんでそんなこと言うのよ?あなたより彼の方が学歴が高いから通ったにきまってるでしょ。 

ノルウェイの森 文庫 全2巻 完結セット (講談社文庫)

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┃成功の鍵は就活におけるマーケット感覚にある

ミドリに怒られたくもないし、内定もほしい。ではどうすればいいのか?それは就活におけるマーケット感覚を身につけて自分に適切な戦略をとることである。就活生にはぜひ読んでほしいちきりん氏の書籍を一部引用させてもらう。

婚活というマーケットで2人の男性がどのような戦略をとるべきかが下記のとおり伸べられている。

Aさん
・高卒
・年収200万
・イケメン
・コミュニケーションが得意

 Bさん
・有名大学卒
・年収1,000万
・マジメ
・口べた

2人はどのように戦えば婚活市場で勝利のハイタッチ!ができるのだろうか。

適切な市場は下記の通りまとめられるだろう。

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1点注目したいのが、出会い系サービス市場である。

サービス上、男性は年収などを入力する欄があり、女性は否が応でもその年収が気になるものである。また出会ってもいないので、その男性のわかりやすい価値のシグナルが職業や年収しかないのである。

これが就活における「学歴」と同じ役割を果たすものなのだ。

┃就活生ごとの最適なマーケット選択

実はここが本題だ。このブログは本題にいくまでに時間がかかり読み手も書き手も消耗をする。変な比喩とかをやめればTwitterでも完結してしまうかもしれないが趣味なのでお付き合いいただきたい。

同じように下記のような2人の就活生がいるとする。

 Aさん
・一般的な私立大学卒
・コミュニケーションは得意
・論理的思考力は高くない
・アイドルのおっかけが好き 

Bさん
東京大学
・コミュニケーションは苦手
・論理的思考力高い
・特に際立ったエピソード、経験はなし

AさんがここですべきはBarで学歴差別反対!と主張することでもなければ、Bさんになりすまして説明会に予約できることを証明してドヤ顔をすることでもなんでもない。

AさんとBさんの最適なマーケット選びを下記の通りまとめてみた。

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Aさんが取るべき優先戦略は下記の2つである。

①フィルターが高くないサマーインターンから、その会社でアルバイトでもしてしっかりと仕事ができることを証明するか

②実際に企業の人事や経営者と直接会えるイベントなどでコミュニケーションを測ったり、そこで行われるグループワークなどで目につくようなパフォーマンスをあげる

②のように接点を持てるイベントは今やリクナビなどを使わなくとも色々な就活支援会社が提供してくれている。

その中でもおすすめなのは

クライアント企業が次々にIPOをするなど企業の目利きに定評があるスローガン社が運営するGoodfindや、VOYAGEのグループ会社が運営、交通費とピザとビールが支給されるサポーターズなどがある。

※1  記事広告ではないのでPR表記はつけないが、もしスローガンやサポーターズの方が見ていたらビールでも奢っていただけると嬉しい。

www.goodfind.jp

supporterz.jp

いやいやでもベンチャー企業とは接点もてるかもしれないけど、結局そういうところに出てこない大手企業は学歴ないと入れないということじゃないか!

半分正解で半分不正解だ。

正解の部分でいうと、上述したように多くの学生が有名企業を受けすぎているので企業としては学歴をフィルターにするしかないのだ。学歴に関係なく優秀な人が欲しくてもそうせざるを得ないのだ。 

不正解の部分は前のエントリーを見ていただきたいが、内定をもっている学生を企業は好きなのだ。それを逆手にとれば早くどこかから内定を獲得しESの志望動機に「1社内定をもらっているベンチャー企業があります。そこは貴社の10年前を見ているようで、そこに入って貴社のような企業を創るか、貴社に入って豊富な経営リソースを活かしてさらに大きなトライをするかで正直迷っています。」とでも書けば読んでもらえさえすれば通過する確率は高い。 

kntskm.hatenablog.com

まとめるならば企業において有名大学の学生よりも一般大学の学生のほうが仕事ができる、なんて事例は枚挙に暇がない。

企業が欲しいのは高学歴な人ではなく、会社でパフォーマンスを発揮してくれる人だ。

ただその学生と出会う機会がどうしても限られてしまうというのが実状だ。

なので就活生がすべきは、自身の就活マーケットの価値を見定めて適切なフィールドで戦うことなのだ。(わかりやすいように学歴としたが有名大学の学生でも抜きんでたものがないならばAさんの戦略をおすすめする。)

サマーインターンはやるべきとか、早くから動いたほうがいいとか、あのサービスいいらしいとか就活生内で情報交換が行われると思うが、自身のマーケットにおける価値によって何が良くて何が悪いかは決まってくるということだ。

最後に繰り返しておくが筆者は学歴差別には反対であるしイケメン差別にも猛反対である。